あの時の言葉が・・・

脳内によぎる・・・確か・・・五年前だっけ・・・?




一話 再会は犬

「また逢えた時はケッコンしよーね!!」

「うん約束!」


そーいって俺は幸と小指で指きりげんまんしたんだっけ・・・

幸はあの約束をまだ覚えているだろうか―――?



俺は小さい頃に父の仕事の都合で三船町に引っ越してきた。

転勤家族の俺の家からとったらいつもと変わらない普通の引っ越しだった。

向かえの家に同期の姉妹がいる事を知った。

俺は遊び相手になってくれないかなという思いから向かえの家に遊びにいってみた。

すると可愛らしい姉妹が玄関からひょこっと出てきた。

それが幸と鈴との最初の出会いだった。

俺は相性の良さから二人とはすぐに親密な関係になった。

特に姉の幸は明るくスポーツに対しても積極的な女の子だったので幸とは毎日のように遊んだ。

姉の幸に対し、妹の鈴は明るいといえば明るかったが

あまりスポーツが得意ではないので、接する機会も少なかった。

そんな風に俺は楽しい毎日を送った。

しかし、また父さんが転勤する事になり、二人とは別れなければならなくなった。

俺は幸に対し、特別な感情を抱いている事に気付き

別れ際に、幸に思いきって告白した。

俺の思いは通じ、幸からはOKの返事が出た。

っつってもガキの話しだから多分将来にはつながらんものだが(汗

俺が引っ越す時、幸と鈴が見送りにきてくれた。

俺は幸とこう約束した。

「また逢う時はケッコンしよーね!!」

「うん約束!」


そして、俺達は離れ離れになった。









五年後。

つまり、俺はもぅ中学二年生になったっちゅー事!

相変わらず、父さんは慌しい日々を強いられている。

でも、転勤家族じゃなくなった。

父さんが昇格したかなんかで転勤転勤とかいうのはもうない!

父さんが今まで我慢したお礼に、何でも一つしてやるよと言ってきたので俺は迷わずこう言った。

「三船町に戻りたい」

と、いうことで俺はまた三船町に戻ってきたワケですっっっ!!!

で、車に揺られる事、5時間・・・


キキィ!

「え?もう着いたの!?」

「あぁ、お前の約束通りの場所だよ」

やっと着いたー!

って・・・あれは?

さ、幸と鈴だーーー!!!

俺が来るの待っててくれたんだぁっ!

「おーい!幸〜!鈴〜!」

「仁〜!」鈴「仁く〜ん!」

こうして、俺達は五年ぶりに再会した。

「久しぶりだなぁ!おい!二人共デカくなったなー!」

「アンタはあたしらのおかんかっ!まっ、とりあえず元気そうで良かったけどね〜」

「ほ、ホントに久しぶりだね。もう逢えないって思ってたから・・・」←<
何故か半泣き

「な、何言ってんだよ!鈴っ!んじゃこの辺も変わったみたいだしとりあえずガイドしてくれよ、ガイド。

    すっかりこっちの事忘れてんだよなぁ〜」

「っていうかちょっとこっち来てくんない?話しあるんだけど・・・」

そういって幸は俺の腕を引っ張り道の曲がり角につれていかれた。

「まだ・・・五年前の約束覚えてる?」

「・・・勿論覚えてるよ!結婚の話しだろ?んじゃ今すぐ結婚するべ?」

「け、結婚なんて早いじゃんかっ!」

「冗談だよ。じゃぁ何が言いたいわけ。」

「私の彼氏になってよ。」

「は?」

「付き合ってってって言ってんの!嫌なの?」

「付き合うって・・・だ、だって前みたいな三人で遊ぶだけでも十分楽しかったじゃん・・・」

「鈴の事なんて気にしなくてもいいじゃんかっ!私の事、嫌なの・・・?」

「べ、別に嫌じゃねーけど・・・//////」

「じゃっ、決まり!宜しくね♪仁♪」

えぇー!!!

何か強引・・・

で、でも何か恋愛まみれの中学校生活になりそーだな・・・/////
なんちゃって

「んじゃ鈴の所、戻ろーや。待ってるだろうし。」









「えぇっ!?今から塾だから今日はもぅ逢えないの!?」

「う、うんごめんね・・・仁くん・・・もうすぐ三年生で受験生になるからってママが・・・」

「まぁ一人でその辺探検してみなさいよ!じゃっ鈴行こう!」

「う、うん・・・じゃ、また明日ね?仁くん♪」

「そ、そんなぁ・・・」

彼女のくせにやったら冷たいじゃん・・・ちくしょ・・・







っちゅー事で今、一人で今探検してる状況・・・

一人でなんてあるかよーーー!!!

塾なんてサボりゃぁいいのに・・・だって彼氏じゃん?俺・・・
さっき付き合ったばっかだけど

まぁ鈴は真面目そーだし仕方ないけど、幸まであんなに俺に冷たく・・・酷くないか?

悩んでもしゃーねーか。。。

とりあえず、小さい頃よく遊んだ広場にいってみよ〜っと。

「わんわん!!」

「わっ!い、犬っ!!!」

犬だーーー!嫌だーーー!死にたくないーーー!(涙

あぁ忌々しい過去が蘇ってくる・・・!

(小さい頃に犬に噛まれてが出た事があるから)←一応補足。

・・・ん?

何か近くのダンボールに書いてある・・・

拾ってあげてください。お願いします

拾ってあげてください・・・?

って事はコイツ捨て犬っ!?

ま、犬嫌いの俺からしたらどうでもいいけど。(酷

さっさと思い出の場所に行こっ!!!

「わんわん!!!」











えぇっ!?

お、思い出の場所が・・・

マンションになってる?!

砂場も滑り台もない・・・

はぁ・・・

こ、これも時代の流れか・・・(涙

さっさと帰ろ・・・

「お帰り。幸ちゃん達元気にしてた?」

「あぁ元気にしてたよ。っつーか母さん台所で炎上してるっっっ!!!
よくまぁ気付かなかったな

こうして俺は三船町に戻った。



















―――チュンチュン。

ん?もぅ朝か・・・

ふぁー・・・眠・・・

っつーか今何時だ・・・?






ん?

何か視界がやけに低くないか・・・?

しかも此処は・・・外!?

ん、んん?(汗

待てよ・・・状況をよく見てみろ・・・

此処は確か昨日、探検してた時に通った犬がいた場所で・・・

何故か視界が低くて、ダンボールの中・・・?

こ、これってもしかして・・・


















犬になってる!?










そ、そんな馬鹿な話しがあるもんか・・・!

そ、そうだ助けを呼ぼう!

誰かーーーー!!!


ワンワン!!!


え・・・?何か俺吠えてる・・・?

や、やっぱ犬になってるーーー?!?!

な、何でだーーーー!?!?

誰か助けてくれーーーーーーーーー!!!!

「お?なんか犬いるじゃん。
可愛くなさ気な

「何か書いてるよお姉ちゃん。ほら此処。
っていうか可愛くなさ気って。。。

さ、幸ーーー!!!

助けてくれ!俺なんだ!俺なんだよ〜〜〜!!!

「拾ってください、お願いします・・・?って事はコイツ捨て犬か?」

「可愛そう・・・まだこんな子犬なのに・・・」

「大方、可愛くないから捨てられたんでしょ?さっさと学校行こ。遅刻しちゃうじゃん。」

さ、幸・・・?俺だって事気付かないのか・・・?
そりゃ姿は犬だけどさ

「・・・お姉ちゃん先に行ってて。拾ってもいいかママに聞いてくる」

さ、さすが鈴っっっ!!!っていうか気付いてくれ〜!

拾ってっていう問題じゃなくて、仁なんだよぉ〜!!!

「わんわんわん!!!(俺なんだよ〜!気付いてくれ〜!!)」

「ホラ。何か拾って欲しいって言ってるみたいだし。お姉ちゃんは先に行ってて!じゃ!」

幸「ちょ・・・!鈴!・・・ったくあの子は・・・
って遅刻する〜!










「ほ、ホント!?飼ってもいいの!?
お母さん!」

「ちゃんと面倒見てあげなさいよ?それがや・く・そ・く!」

「う、うん約束する!ありがとう!お母さん!」

「わんわんわん!!!(鈴!俺だ!俺だよ!!!)」



そんな俺の思いもむなしく、鈴は家を出た。

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